契約書レビューを「5〜10倍」効率化——Legal Agent の AI エージェントが変える法務の働き方【2月19日超AIエージェント選手権・出場者紹介 No.1】
本稿は2月19日に開催するピッチイベント「超AIエージェント選手権大会」に出場してくれるスタートアップをご紹介するもの。当日は「生成AI時代のMOAT戦略——LayerX福島良典氏 × MUIP佐野尚志氏」のセッションも…

本稿は2月19日に開催するピッチイベント「超AIエージェント選手権大会」に出場してくれるスタートアップをご紹介するもの。当日は「生成AI時代のMOAT戦略——LayerX福島良典氏 × MUIP佐野尚志氏」のセッションも同日開催する。参加は無料。参加申し込みはこちらから。
弁護士や法務担当者の多くが日常的に使用する Microsoft Word。契約書のレビューや修正作業は、いまだにこの Word 上での手作業が中心だ。生成 AI の活用が進む中でも、ChatGPT などで作らせた修正案を Word に書き戻す手間は残っている。
AI を駆使した企業法務のアウトソーシングを手がける Legal Agent は、この課題に Word アドイン型の AI エージェントで挑む。プロダクトの仕組みと狙いを、同社 CEO 兼 代表弁護士の朝戸統覚氏に聞いた。
Legal Agent が開発・提供するのは、Microsoft Word のアドインとして動作する AI エージェントだ。UI は Cursor を意識した設計で、Word の操作画面上の右側にチャットパネルが表示される。自然言語で指示を入力すると、AI が文面の該当箇所を特定し、変更履歴付きでの修正やコメントの挿入を実行する。音声入力にも対応している。
従来の生成 AI 活用では、契約書の内容をコピーして ChatGPT 等に貼り付けて修正を依頼し、返ってきた修正案を再び Word に転記するといった作業が必要だった。本プロダクトは Word 内で完結するため、この転記作業が不要になる。
具体的な使用イメージとしては、「NDA のレビュー依頼があった。情報開示者の立場で秘密情報の定義を修正してほしい」といった指示を出すと、AI エージェントが Word ファイルの内容を読み取り、法務担当者が行うように変更履歴付きで修正を実行する。
修正後は変更内容の説明が表示され、「修正の趣旨を説明するコメントを追加して」と続けて指示すれば、Word 上にコメントも挿入される。コメントを自社向けと契約相手向けで書き分けることも可能だ。

こうした操作を可能にしているのが、同社の AI エージェントの仕組みだ。
テキストの置換・編集、段落の追加、コメントの読み取りや挿入、削除といった Word 上で実行できる操作を AI に対してあらかじめ定義し、ユーザーの指示に対してどの操作をどの順番で実行するかは AI が自律的に判断する。ユーザーは使用モデルを GPT-5 または GPT-5.1 から選択でき、推論レベルも選ぶことが可能だ。
契約書という専門性の高い領域だけに、独自データでの学習を重ねていると思いきや、追加学習やファインチューニングは行っていない。モデルの能力をそのまま活用しているため、言語の制約もない。日本語や英語はもちろん、ドイツ語やフランス語の契約書にも対応できる。
「むしろ英語の方が精度が高い。日本人にとって難易度の高い英文契約書を扱えるのは、業務効率化の面で非常に大きい」(朝戸氏)。
もともと法務アウトソーシング事業を手がける中で社内で使われていたツールを、外部提供のために切り出したのが Legal Agent の AI エージェントだ。その導入効果について、朝戸氏は自身の業務で「生産性が5〜10倍になっている」と語る。最終的なアウトプットには人間の手による微調整が必要だが、プロンプトの調整次第でさらに精度が向上する余地があるという。
「ほとんどの法律業務に1営業日で対応できるようになった。このプロダクトを内部で使っているからこそ実現できています」(朝戸氏)。
重要なのは、導入企業が既存のワークフローを変えずにこのプロダクトを使える点だ。普段 Word で契約書を扱っている法務担当者であれば、そのままの作業環境に AI エージェントが加わることになる。
「今まで新人に『このチェックポイントに基づいて確認・修正してほしい』と指示していた作業が、AI エージェントに渡せば1分で終わることになる。ベテランの仕事は変わらないが、組織のあり方は変わっていくかもしれません」(朝戸氏)。
今回のプロダクトは、12月から無償で先行提供を開始しており、2026年からは有償提供を本格化する予定だ。料金体系は、一定額の基本料金で使い放題、超過分は従量課金というクレジット制を取り入れる。エンタープライズ向けにはチームでクレジットを共有できるプランも用意する。
プロダクトは Microsoft AppSource からダウンロード可能で、世界中から利用できる。設定で英語表示に切り替えることもでき、グローバルでの展開を視野に入れている。
Legal Agent 社内ではすでに、Cursor 上で判例や文献のリサーチをはじめ契約書レビュー以外の法務業務にも AI を活用できる環境を構築している。過去案件の検索や、契約書類型ごとのチェックポイントの参照などを日常的に行っているそうだ。
今回のプロダクトも将来的には Google Drive が連携し、導入企業でもアップロードした自社の過去案件の各種データを参照しながら契約書業務を行えるようになる予定。また、Gemini や Claude といった他モデルの追加や、多言語対応の拡充も進めていく方針だ。
開催概要
- 日時:2026年2月19日(木)17:00〜21:00(開場16:00)
- 会場:都内(詳細は参加確定後にご案内)
- 主催:THE BRIDGE
- 共催:MUIP(三菱UFJイノベーション・パートナーズ)
- 会場協力:ANOBAKA
- 参加費:無料
- 定員:50名程度
- 参加対象:スタートアップの創業者・経営者、VCなど投資家、事業会社の新規事業・提携担当者
プログラム
- 17:00〜17:30 特別セッション「生成AI時代のMOAT戦略」
- 17:30〜 超AIエージェント選手権(ピッチ&デモ)
- 〜21:00 ネットワーキング
参加申し込み
参加をご希望の方は、こちらのフォームよりお申し込みください。応募多数の場合は抽選となる場合があります。参加確定した方には順次ご連絡いたします。